アジア共同行動・日本連絡会議

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AWC情報 2011.3.9

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今回の韓米合同演習で、沖縄嘉手納基地から大韓航空機で在沖米軍が送り出され、韓国のテグ基地に着いたことについての昨日付の韓国の記事をお送りします。
今回の演習では自衛隊の参観問題もあり、韓国では「これは米日韓合同軍事演習ではないか」という批判の声が上がっています。テグではピョントンサなどが抗議行動を行いました。記事後半に普天間爆音訴訟団の高橋年男事務局長のインタビューも載っています。
(▲印の部分、写真は省略しました)


<韓国インターネット新聞「統一ニュース」記事 3月8日>

キー・リゾルブ演習で駐日米軍特戦司令部増援軍が入国、MASA協定を根拠に大韓航空利用.. 到着時間は二度変更。

2011年03月08日(火)16:04:08大邱=チョ・ジョンフン記者
whoony@tongilnews.com


No Image ▲8日午後1時30分大邱(テグ)空港(K2基地)で日本の沖縄カデナ基地に駐留する駐日米軍特戦司令部230人以上が米国増援軍展開訓練のために大韓航空(KAL777)を利用して入国した。
[写真-統一ニュース チョ・ソンボン記者]


先月28日から進められているキー・リゾルブ/フォール・イーグル演習のために駐日米軍特戦司令部部隊が8日、韓国に入った。

この日の午後1時30分、大邱(テグ)空港(K2基地)で、日本の沖縄カデナ基地に駐留している駐日米軍特戦司令部230人余が米国増援軍展開訓練のために大韓航空(KAL777)を利用して入国した。

また、同日午後4時、大韓航空(KAL747)を利用してキー リゾルブ/フォール・イーグル演習のための訓練装備が到着する。

駐日米軍特戦司令部兵力はこの日昼12時にカデナ基地を出発、この日の午後、大邱(テグ)空港に到着し、来る4月3日まで留まる予定だ。 今回の入国は民間航空機を利用した米軍増援訓練であり、米国輸送司令部と韓国空軍、大韓航空社の共同で進められた。

これらの入国のために韓国空軍は、貨物積荷バーベル、リフト車、運搬車両、輸送車両などを支援し、政府部署とCIQ(通関、出入国審査、検疫)業務とに協力し、民間航空機に韓国軍同乗監督官が搭乗、輸送状況室を運営して支援した。


No Image ▲韓国空軍は、貨物積荷バーベル、リフト車、運搬車両、輸送車両などを支援し、民間航空機に韓国軍同乗監督官が搭乗し、輸送状況室を運営して支援した。
[写真-統一ニュース チョ・ソンボン記者]


韓米連合軍司令部は「米本土から増援軍を大韓航空機を利用して空輸支援する民軍合同訓練」と述べ、「危機発生時に米増援軍が迅速に入ってこれるようにMASA協定の実効性を検証するためのもの」だと説明した。

この日の訓練を担当した米輸送司令部連絡官ブラウネル大佐は、「今回の訓練はキーリゾルブ/フォール・イーグル訓練の一環として行われるもの」と述べ、「朝鮮半島の危機状況発生時の朝鮮半島保護のために、米増援軍の迅速な朝鮮半島支援のための内容として行われた。 韓米同盟の強化にとって大いに役立つだろう」と話した。

空軍輸送課長イ・サンムン大佐も「今回の大韓航空を利用した訓練はMASA協定に従ったもので、速かに米増援軍を国内に入国させるもの」と述べ、「米軍、韓国軍、大韓航空社が共に戦時の備えに熟練する契機になるだろう」と強調した。

今回の民間航空機を利用した訓練は韓米相互空輸支援協定(MASA,Mutual Airlift Support Agreement)によるもので、2004年8月18日締結以後、2007年連合戦時増員(RSOI)練習の時に初めて実施され、今回が五回目だ。


No Image ▲ 28日から行われているキー リゾルブ/フォール・イーグル演習のために、8日午後、大邱空港(K2基地)に到着した駐日米軍特戦司令部の部隊員。
[写真-統一ニュース チョ・ソンボン記者]


MASA協定は朝鮮半島での偶発事態の発生時に韓米両軍によって、軍隊のために運用される民軍航空機を相互空輸支援するもので、昨年満了したが再採決された。 また2007年から大韓航空機民航機実際訓練を通じて細部手順を検証・補完し、平時訓練の手順も再確立した。協定期間を従来の5年から10年に延長し2019年8月17日まで適用される。

これに先立ち、部隊の入国時間が2度も変更されたので、日本出国に問題があったのではないかという疑問が提起されている。

日本、沖縄現地の平和運動家たちは<統一ニュース>に対して、駐日米軍が日本カデナ基地を9時に出発したと伝えた。 また、韓米連合軍司令部も昼12時に大邱空港に到着するものと予想していた。

しかし午後1時到着に変更され、そのあと1時30分に再変更された。 これに対して空軍関係者は「当初は10時出発だった」として「日本現地で駐日米軍の貨物積載過程で問題が発生したものと理解する」と話した。


No Image ▲キー・リゾルブ/フォール・イーグル演習のために8日韓国に入ってきた駐日米軍特戦司令部の隊員たちが物資を移動している。
[写真-統一ニュース チョ・ソンボン記者]


また、駐日米軍が 兵力を移動するためには米国と日本政府の事前協議が必要で、韓米連合軍事訓練であるキー・リゾルブ/フォール・イーグル演習に日本も間接的に参加、韓.米.日軍事演習の形態を取るのではないかという疑惑が起きている。

タカハシ・トシオ「普天間米軍基地爆音をなくす訴訟団」事務局長は、<統一ニュース>との書面インタビューで「事前協議で韓米軍事演習を認めたこと自体が日本政府が韓.米.日の共同軍事協力関係を指向していること」だと述べ、「東北アジアの軍事的緊張を高めるものであり東北アジアの平和な未来作りにおいて全く容認できないこと」だと批判した。

一方、この日の午前11時、テグK2空軍基地の前で、大邱平和と統一を開く人々、大邱慶北進歩連帯などテグ進歩民衆共闘本部所属の会員10数人は「大邱空港 米増援軍展開演習糾弾」大邱慶北社会団体 共同記者会見を行った。

彼らは記者会見文で「大邱を対北朝鮮侵略のための米軍の物資補給と増援兵力の通路にする韓米当局を強力に糾弾する」と述べ、「韓米当局は(南北の)対話局面に冷水を浴びせる一切の対北敵対行為を中止し、朝鮮半島非核化のための6者会談と平和協定締結のための朝鮮半島平和フォーラムをはじめとする各種対話に積極的に立ち上がること」を促した。


No Image ▲日本、沖縄現地平和運動家たちは<統一ニュース>に対して、駐日米軍が日本のカデナ基地を9時に出発したと伝えた。
[写真提供-日本平和運動家]


No Image ▲民間航空機を利用した訓練は、韓米相互空輸支援協定(MASA,Mutual Airlift Support Agreement)によったもので、2004年8月18日締結以後、2007年連合戦時増援(RSOI)演習の時に初実施され、今回が五回目だ。
[写真-統一ニュース チョ・ソンボン記者]


No Image ▲今回の入国は民間航空機を利用した米軍増援訓練であり米国輸送司令部と韓国空軍、大韓航空社の共同で進められた。
[写真-統一ニュース チョ・ソンボン記者]


[書面インタビュー]
タカハシ・トシオ「普天間米軍基地爆音をなくす訴訟団」事務局長

□統一ニュース:カデナ基地から兵力が移動する時は日本政府と事前協議することになっているので、これは米軍だけでなく日本政府も韓米軍事演習を実行する一つの主体だという意味だ。これに対してどう考えるか。

■タカハシ・トシオ:事前協議で韓米軍事演習を認めたこと自体が、日本政府が韓.米.日の共同軍事協力関係を指向したものだ。 東北アジアの軍事的緊張を高めさせるもので東北アジアの平和な未来作りにおいて全く容認できないことだ。

□今回の韓米軍事演習に自衛隊が参加したといわれている。 自衛隊参観は国連軍司令部の指揮構造と緊密な関連がある。すなわち国連軍司令部に自衛隊が編成されることによって国連軍司令官の戦時作戦統制を受けることが可能になるのだが、参観はそのような段階的手続きと見ることができる。 韓米軍事演習に自衛隊が参加することをどのように見るのか。

■東北アジアでの戦争の防止は米軍軍事力に頼っては達成できない。 非軍事的安全保障を目標にして経済的外交的手段で和解を追求してこそ達成することができる。 日本憲法が定めた集団的自衛権(多国間共同軍事訓練)禁止を飛び越して今回の韓米軍事演習に参観してはいけない。 現代の平和問題作りにおいて時代の遺物である国連軍司令部をなくさなければならないという意見に賛成する。

以上

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