アジア共同行動・日本連絡会議

日米のアジア支配に反対し、アジア民衆の連帯を推進する

日本連絡会議ニュース

 

 

 

オスプレイ配備阻止 9・9沖縄県民大会の報告


オスプレイの普天間基地配備を阻止するために、10万3千人が怒りを持って決起した9・9沖縄県民大会。そこに、AWC日本連の全国幹事が参加しました。沖縄ー岩国ー国会前を貫く闘いです。宜野湾の集会場や、高江ヘリパッド阻止の現地を報告します。


「オスプレイ配備反対」沖縄県民大会に参加しました!

9月9日、沖縄県宜野湾市海浜公園で開かれた「オスプレイ配備に反対する沖縄県民集会」に参加しました。すでに報道されている通り、10万3000人が参加し、V-22航空機、通称「オスプレイ」の米軍・普天間基地への配備に反対の声を上げたのです。

今年に入ってもモロッコ、米フロリダ州で墜落事故を起こした“構造的欠陥機”オスプレイは、大会のつい3日前にも、米南部ノースカロライナ州で事故を起こし、煙を上げながら市街地に緊急着陸しています。米政府は最近の墜落事故の原因について「操縦士による人為的ミス」で機体に問題はないとし、あくまで配備を強行しようとしています。

午前11時から開始した集会には、県内各地からの参加を示すのぼり旗がはためいていました。労組や市民団体とならんで、地域の旗があるのは沖縄ならでは。

シンボル色は、オスプレイ配備への怒りを表現する「赤」で統一。お揃いの赤いTシャツ姿の参加者が目立ちました。

集会開始前に、ヘリ基地反対協議会の安次富浩代表に話を聞きました。「普天間にオスプレイが配備されれば、北部訓練場、それから伊江島とを結んで飛行訓練が繰り返され、いつも騒音と墜落の危険を抱えて暮らさなければならなくなる。飛行訓練は本土でも行うことが明らかになっている。もう沖縄だけの問題ではない」と。

集会で発言に立ったのは沖縄県議会議長、市長会会長、連合沖縄、県婦人連合会会長など各階層を代表する人々です。「配備強行は究極の沖縄差別だ」「基地を押し付けるのは、もういいかげんにしてほしい」と怒りをにじませる発言があいつぎました。

04年、隣接する普天間基地所属の米軍ヘリが墜落した、沖縄国際大の学生も登壇しました。彼女は率直に学生のなかで基地問題を討論するのが難しいと語りつつ、「沖縄の空は日本政府のものでも米軍のものでもない、沖縄のものです」ときっぱり述べていた。沖縄が沖縄のものではない、というのが、「復帰40年」の現実であり、その現実を強制しているのは直接には日本政府であり、間接には私たち「本土」に住むものたちであることを受け止めて考えなければなりません。

ところで集会途中で、仲井眞知事のメッセージが代読されると、参加者からは一斉に罵声、怒りの声が飛び交いました。「そんなもの、読まなくていい!」「知事をやめてしまえ!」。主催者が「静粛にしてください」と要請するほど一時、騒然としました。

参加したある女性に話しかけたところ、「仲井眞知事はそもそもキッパリとオスプレイ反対を言い切ってこなかった。もともと本土側の人間だ。だまされる県民もおかしい」と手厳しいコメントが帰ってきました。「でも、主催者のなかで、本心は基地賛成である人は、仲井眞知事に限らない。演壇に座っている下地幹郎なんて、オスプレイは安全だと言ってきた張本人だ」

よくみると演壇には、あの国民新党の下地幹郎代議士の姿が。高江ヘリパッド建設工事を受注したのが大米建設という土木会社。それは下地代議士の親族企業であり、利権が絡んでいるのは明白です。その本人が、オスプレイ配備反対集会の演壇に座っている。会場最前列には「高江ヘリパッド建設に反対する住民の会」ののぼり旗がはためいていましたが、住民はどんな思いで下地代議士を見ていたことか。

そもそも県民大会で登壇した人は、誰も「高江ヘリパッドに反対しよう」とは言いません。大会決議にも、高江のことは一言も触れられてません。ただ唯一、最後に登壇した弁護士の方が、「オスプレイは普天間にも、高江にも、どこにもいらない」と述べただけでした。

大会が終わると、公園出口で、平和市民連絡会の人々が、海浜公園から徒歩20分ほどの距離にある普天間基地への直接抗議行動を呼びかけていました。

いっしょに普天間基地の大山ゲートに到着すると、沖縄県警と基地所属のガードマンがすぐにやってきて、「ここは米軍施設です。敷地内に入れば罰せられます」と早々に警告。しかしそれを意に介さず、みなさん、基地フェンスに赤と黒のリボンをどんどんくくりつけていく。基地への怒りと、撤去の意思を現しているということです。基地内のガードマンはあわてふためきましたが、なすすべもなく見つめるだけでした。

「基地・軍隊を許さない行動する女たちの会」代表の高里鈴代氏は、「県民大会は出発点に過ぎない。今後、私達は非暴力でオスプレイ配備を阻止し、基地撤去までたたかっていく」と述べました。

こんな怒りの島、沖縄に日米両政府は本気でオスプレイを配備するつもりなのか! 岩国に駐機しているオスプレイを、沖縄に行かせない戦いが求められています。また、東京の「国会包囲」のように、政府に直接抗議することも必要です。

「沖縄への構造的差別を見過ごしていては、私たちは加害者のままとなる」(高橋哲哉氏)ことを肝に銘じ、オスプレイ配備阻止・基地撤去のたたかいを力強く進めていきましょう!

オスプレイ配備阻止 9・9沖縄県民大会・その1

オスプレイ配備阻止 9・9沖縄県民大会・その2

オスプレイ配備阻止 9・9沖縄県民大会・その3

オスプレイ配備阻止 9・9沖縄県民大会・その4

オスプレイ配備阻止 9・9沖縄県民大会・その5

オスプレイ配備阻止 9・9沖縄県民大会・その6

オスプレイ配備阻止 9・9沖縄県民大会・その7

オスプレイ配備阻止 9・9沖縄県民大会・その8

awcjapan21@yahoo.co.jp

当サイトに掲載された文章・写真等の無断転載を禁じます。
Copyright © 2005-2013, AWC-JAPAN, All Rights Reserved.