アジア共同行動・日本連絡会議

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日本連絡会議ニュース

 

 

 

反原発の3・11に向けた日韓交換連帯メッセージ


3・11を前に、日本と韓国で交換されたメッセージをご紹介します。

韓国の青年緑ネットワークは、原爆ドーム前の8・6青空式典に呼応して、3年前からソウルで「8・6青空集会」を開催しています。昨年は、核爆弾と原発に反対する韓国・日本・台湾の青年たちが共同して、8.6国際青空宣言を発表しました。

今年の3・11は、韓国ではフクシマの映画会や、韓国電力公社から原子力安全委員会までのパレードを行うということで、日本の若者たちも一部のスケジュールに合流・参加しています。


<韓国から日本へのメッセージ>

お元気ですか? 青年緑ネットワークです。脱核と平和のご挨拶を送ります。

青年緑ネットワークは、環境主義、脱核、脱成長を基調としている韓国の青年団体です。3・11福島原子力発電所事故と密陽(ミリャン)送電塔闘争を契機に出会った青年たちが共に活動しています。私たちは、福島惨事2周年から持続的に、福島を記憶せよとのメッセージを込めた行事を進めてきました。

これまで韓国で核に関する行事を準備するなかで多くの方々に出会いました。自身の故郷を離れなければならなかった福島の避難民に会いました。政府の原子力発電所の敷地選定が強行されたことによって、市民としての主権、生きる主権を剥奪されたまま抵抗している盈德(ヨンドク)と三陟(サムチョク)の住民たちに会いました。後進地域であるという理由だけで超高圧送電塔による犠牲を強要される密陽と青道(チョンド)の住民たちに会いました。広島-長崎への原爆投下をめぐり『全体主義に対する民主主義の勝利』と教える社会の中で、息をひそめて生きなければならなかった韓国人原爆被害者に会いました。連帯の挨拶を送ってくださった日本の被爆二世の会をはじめとする日本人原爆被害者の方々とお互いのことを話しあったこともあります。

彼らとの出会いを通じて、私たちは核と人間が両立できないということを知るようになりました。私たちには核が踏みにじった人間の歴史があります。しかし踏みにじっても、踏みにじっても生き返る人間の尊厳があります。韓国と日本でこれまで共に取り組んできた青空共同行動を通じて、私たちは核による絶滅と被爆の歴史を目撃しましたが、同時にそれに打ち勝つことができるエネルギーもまた目撃することができました。人間の闘いを共に闘い、人間の生を共に守りぬいている皆さんに敬意を表します。核には国境がないと思います。私たち皆が、核と被ばくの脅威のない平和な世の中で生きていけるよう連帯して共に闘っていけたら嬉しいです。

昨年8月に川内原子力発電所が稼動してから半年ぶりに、1月29日高浜で原子力発電所が再稼働されたという知らせを聞きました。韓国でも最近、ハンビッ原発(元の霊光原発)の稼動が中断され、防災システムが不十分だということが確認されるなど核発電の問題点が発見されているにもかかわらず、核産業に対する野心を捨てることができずにいます。

青年緑ネットワークは、3月11日、韓国電力公社から原子力安全委員会まで行進する都心パレードをおこなう予定です。核発展を廃棄して、私たちが奪われた生の主権を取り戻そうと叫ぶ予定です。私たちの声が触れ合って、核のない青空を作り出したいです。共に闘いましょう!

2016年3月

青年緑ネットワークより


<日本から韓国へのメッセージ>

2016年2月29日

青年緑ネットワーク 御中

被爆二世の会 代表 寺中正樹

8・6広島青空式典から9・6山口のヒロシマデーへ連続行動実行委員会

日頃より反戦・反核・反差別・反グローバリゼーションを闘われる韓国の皆さんに敬意を表します。

2011年3月11日、日本の東北部で大地震が起き、東京電力福島第一原発が大事故を起こしました。原発事故の影響で今も10万人の人々が避難生活を強いられています。事故は未だ収束していません。核燃料がどこにあるかさえわかっていないのです。そのような状況の中、今も労働者が被ばくしながら作業にあたっています。

しかし、残念ながら日本でも被災地から離れると、3・11が忘れられようとしています。日本政府は福島第一原発の大事故が大したことがなかったように振る舞い、じわじわと原発の再稼働を進めています。断じて許せません。

原発は燃料の採掘から稼働、定期点検など、どの段階でもそこで働く労働者が被ばくします。また大気と海中に放射性物質を放出します。そして何より使用済み核燃料は核兵器となります。

核兵器廃絶のためにも、全ての原発を廃炉にしなければなりません。

昨年、私達は青年緑ネットワークの方の案内で、密陽にある送電塔撤去闘争の団結小屋に行ってきました。そこで出会った方々は私達が交流を続ける上関原発建設に反対している祝島の方々と同じでした。地域の人々が自分達の生活を守るため、子どもや孫に豊かな自然を残すために大企業・政府と闘っていました。こうした住民と共に闘うことも、原発を止める大事な闘争だと思います。

今年も3月11日がやってきます。

私達の地元・山口では毎月11日に反戦・反核・反原発を訴えるデモとリレートークを行っています。また3月26日には「上関原発を建てさせない山口県民大集会」があります。私達の仲間も日本各地で取り組まれる原発反対の集会に参加します。

韓国の皆さんが3・11のフクシマを忘れず、韓国で反核の声を上げて下さることに共感と連帯を表します。

核廃絶は各国の民衆が協力しなければ貫徹できません。

今年も8・6広島青空式典を日韓共同で取り組みましょう。

今を生きる私達のため、そして未来のために、共に頑張りましょう!

 

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