アジア共同行動・日本連絡会議

日米のアジア支配に反対し、アジア民衆の連帯を推進する

日本連絡会議ニュース

 

 

 

4・27南北首脳会談を断固支持する! 我々の声明


アジア共同行動日本連声明

南北首脳会談・板門店宣言断固支持!民衆の闘いこそが歴史を前進させる!
朝鮮戦争反対! アジアからの米軍総撤収!
東アジア民衆の国際連帯で平和への歴史的転換点を推進しよう!

4月27日、韓国の文在寅大統領と朝鮮民主主義人民共和国(以下、共和国)の金正恩国務委員長との南北首脳会談が板門店(パンムンジョム)で開催された。両首脳は、朝鮮半島の非核化、朝鮮半島の平和定着、南北関係の発展という三つの議題を中心に討議を行い、板門店宣言を公表した。その全過程は、「わが民族の運命はわれわれ自ら決定するという民族自主の原則」(板門店宣言)に貫かれた、歴史的でかつ感動的なものであった。

南北首脳会談の意義は第一に、年内に朝鮮戦争の終戦を宣言し、休戦協定を平和協定に転換させることに合意したことにある。米朝首脳会談においてこれが再確認されるならば、南北米または南北米中の協議が開催され、平和協定締結へと事態は進行するであろう。東アジアの戦争の危機の根底にあった朝鮮戦争は終結する。日本政府やマスコミは、このことの持つ歴史的意義を余りにも軽視している。

第二の意義は、朝鮮半島の完全な非核化を共通の目標として確認したことである。ここについても、日本政府やマスコミは共和国がすでに保有している核兵器の廃棄、その手順について何も触れられていないことを批判している。それは問題の本質を何ら理解していないことのあらわれである。朝鮮半島の非核化とは、共和国の一方的な武装解除を意味しているのではない。朝鮮戦争において、当時の国連軍のマッカーサー司令官が戦術核兵器の使用を提言して以来、核兵器の使用を含む自国への攻撃の危機に直面してきたのは共和国の側である。共和国の核開発・弾道ミサイル開発は、このような朝鮮戦争が終結していないなかで、アメリカに対抗する自国防衛手段として推進されてきたものであった。したがって、共和国の保有する核兵器・弾道ミサイルの放棄は、朝鮮戦争の平和協定の締結、共和国に対する軍事的脅威の解消と一体のものである。この一体の課題をどのようなプロセスで進めるのか、それは米朝首脳会談に引き継がれる課題である。

第三の意義は、朝鮮戦争以来の南北の分断と対立の歴史を克服し、和解と共存・繁栄の南北関係をつくりだすことをもって、南北の自主的平和統一に至る道をめざそうとしていることにある。南北ともに短期間で統一が実現できるとは考えていない。しかし、共和国が「民族経済の発展」に全力を集中するという路線を明確にするなかで、経済・文化・スポーツの領域などで南北の和解と融合、共同の実践が大きく発展していくであろう。金大中政権の6・15南北共同宣言も廬武鉉政権の10・4南北合意もその実施が李明博・朴槿恵両政権により棚上げされた。しかし、今回は違う。文在寅政権は長い任期を残しており、秋の文在寅大統領の平壌訪問など、南北首脳会談が定例化されようとしている。

われわれは、このような南北首脳会談の開催と板門店宣言を心から支持し歓迎する。それは戦争の危機のなかにあった東アジア情勢の歴史的な転換点の始まりである。平和協定の締結に至るまでには、なおいくつもの困難があるであろう。朝鮮半島の自主的平和統一にはさらに長い過程が必要となろう。しかし、歴史の歯車は大きく回り始めた。それをさらにおし進めていくために、民衆の課題を明確にして闘いを組織し続けていかねばならない。

激動する東アジア情勢を東アジアの平和への歴史的転換点とするための当面の日本の民衆の課題は以下のことにある。

  1. 平和協定の締結と米軍総撤収にむけた民衆の国際的に連帯した闘いの組織化

  2. 南北首脳会談は、東アジアでの戦争に反対して真の平和を作り出そうという南北及び海外在住の朝鮮人民、東アジア民衆の平和への願いを反映したものであった。とりわけ韓国の民衆は、昨年の「ローソク革命」によって朴槿恵政権を打倒し、東アジア情勢の歴史的転換を切りひらいてきた。そして、今もまた「ローソク革命」を引き継ぐ闘いをおし進め、THAADミサイル配備を撤回させるために闘い続けている。それは、歴史を前進させる原動力が民衆の闘いであることをまざまざと示す事態であった。共和国に対する制裁の撤廃、朝鮮戦争を終結させる平和協定の締結、朝鮮半島の非核化に加え、在韓米軍を含む東アジアからの米軍総撤収、朝鮮半島の自主的平和統一への連帯、労働者民衆が『平和と繁栄』を真に享受できるための新自由主義反対の共同闘争を共通の要求として、国境を越えた民衆の国際的な闘いが組織されていかねばならない。

  3. 東アジアの平和への阻害物となっている安倍政権との対決

  4. 安倍政権は、共和国の平昌オリンピックへの参加決定以降の対話の流れを罵倒し、共和国に対する「最大限の圧力の維持」を叫び続けてきた。そして、南北首脳会談とは何の関係もない拉致問題を議題とするように文在寅大統領に迫り、板門店宣言に対しても口先で支持を表明する一方で、「北朝鮮の核・ミサイル放棄の手順が何も示されていない」として非難を続けてきた。安倍政権は、そうすることで激動する東アジア情勢のなかで取り残され、東アジアの平和への阻害物になりはててきた。このような安倍政権と対決し、その共和国敵視政策を転換させていくことは、東アジアの平和に向かうための日本の民衆が担うべき責務である。日本はかつての植民地支配によって朝鮮半島の民衆にすさまじい犠牲を強制し、共和国に対しては植民地支配の謝罪と賠償を何も行わないままに、戦後も現在に至るまで軍事的威嚇と制裁措置をとり続けてきた。このような共和国敵視政策を転換させ、日朝国交正常化を実現しなければならない。また日本政府は、アジア各国の元日本軍「慰安婦」や元徴用工をはじめとした日本の植民地支配と侵略戦争の犠牲者からの謝罪と戦後補償の要求を拒否し続けてきた。このような態度は断じて許されない。元日本軍「慰安婦」をはじめとした植民地支配と侵略戦争の犠牲者の尊厳を回復するために、日本政府としての謝罪と戦後補償を実施させねばならない。そのことは、日本の民衆のなかに浸透している歴史修正主義、在日を含む朝鮮の民衆に対する差別と排外主義を克服していくための重大な課題でもあるのだ。

  5. 自衛隊の海外派兵と改憲を阻止する闘いを強化すること

  6. 東アジア情勢が平和協定の締結にまで至れば、日米同盟において「第一列島線」の防衛を自衛隊の主任務とするというこの間の方向はさらに加速し、朝鮮半島・東アジアから米軍が相対的に後退する可能性も強まる。日本はこの機をとらえて、ますます拡大する海外権益を自らの軍事力で防衛できる帝国主義への飛躍をかけて、集団的自衛権の全面的行使と自衛隊の海外派兵、そのための改憲へと向かうであろう。他方で、これまでの安倍政権のように「北朝鮮の脅威」を煽り立て、排外主義へと組織していくことは困難になる。この「北朝鮮脅威論」の破綻は、反戦反基地闘争、反改憲闘争にとって反転攻勢のチャンスだと言える。東アジア情勢の歴史的な転換点のなかで、集団的自衛権行使反対、自衛隊の海外派兵反対、改憲阻止、米軍基地の全面撤去、日米安保破棄の闘いを強化し、日本の進むべき道の転換へと結実させていかねばならない。

2018年5月13日

関連資料

» アジア共同行動日本連声明(PDFファイル・約416KB)

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