アジア共同行動・日本連絡会議

日米のアジア支配に反対し、アジア民衆の連帯を推進する

日本連絡会議ニュース

 

 

 

2020年8月6日 広島青空式典を行う。


広島は被爆から75年を迎えました。8月6日、被爆二世の会をはじめとする「8・6広島青空式典から9・6『山口のヒロシマ・デー』連続実行委員会」は原爆ドーム前で、写真展と青空式典を行いました。被爆者は、平均83.3才と高齢化し、被爆者健康手帳保持者は136682人(3月時点)となり、原爆被爆の体験、反戦・反核の思いを伝えることが難しい状況にあります。米国トランプ政権やロシア、中国などは権益争奪と覇権のために、核兵器を実際に使用しようと、核軍拡に邁進しています。許してはなりません。日本政府・安倍政権は、広島、長崎の被爆者が願う核兵器廃絶の思いをを踏みにじり、核兵器禁止条約の批准に背を向けたままです。しかも原発再稼動を強行し、破綻した核サイクルの六カ所村核再処理施設を稼動させ、すでに原爆六千発相当のプルトニウムを蓄え、核武装化を狙っています。

被爆者、二世、三世の差別抑圧からの解放闘争は、「核と人類は共存できない」といった地平を打ちだしています。広島の「黒い雨」訴訟ではその範囲拡大を求める被爆者84人の主張を認める勝利判決が出ました。被爆二世の国家補償を求める訴訟も展開されています。今年の広島平和式典は、コロナ感染防止対策から縮小し、核兵器廃絶や戦争反対を後景化し、「慰霊」を強調しようとしています。なので、8・6広島では、反戦、反核、反原発、被爆者解放、アジア人民連帯、の基本的なたたかいが決定的に重要です。

コロナ禍のなかで、原爆ドーム周辺は例年と比べて訪問者もかなり少ない状況です。司会から、韓国ソウルでも11時に青瓦台前で日韓同時の反核行動が取り組まれると紹介され、青空式典は始まりました。コロナ対策でマイクカバーが発言者ごとに交換されます。

冒頭、被爆者、被爆二世・三世の亡くなった方々への黙祷が行われ、追悼とともに核廃絶への決意を新たに確認していきました。

次に、被爆二世の会から今年の基調が提起されました。侵略戦争反対、核と人類は共存できない、反戦反核被爆者解放の原則的内容を訴え、くわえて韓国被爆二世から「私たちは日本帝国主義の植民地支配の被害者で、あなた方は加害者」だと言われ、日帝足下の加害者としての自覚を基礎に、韓国の仲間と、戦争も核の被害も原発も無い世界をつくろうと発言しました。韓国の元徴用工や元「慰安婦」などの方々にたいして、日本政府・企業の謝罪と賠償を実施させねばならないことも強調しました。そしてトランプ米大統領が75年前の「トリニティ・サイト」での核実験を賛美し、賞賛し、核軍拡に邁進していることを強く糾弾しました。(基調、添付資料参照)

連帯メッセージが読み上げられました。「核発電と核兵器の廃棄闘争にたちあがろう」という表題のAWC韓国委員会ホ・ヨング代表のものと、全国被爆二世団体連絡協議会の平野克博事務局長からです。(資料参照)

各団体発言が続きました。それらの要旨を伝えます。

最初にアジア共同行動日本連。連綿たる、反戦平和、核兵器廃絶、反原発、被爆者/被爆二世・三世の解放闘争の展開に強く連帯すると、決意が述べられました。安倍政権がコロナ対策失敗むしろGoToキャンペーンで感染拡大という人命軽視を弾劾し、同様に人命よりも基地強化・日米同盟、戦争国家化ー改憲をすすめる安倍を打倒しよう、と。イージスアショア配備撤回の勝利から、普天間基地閉鎖/撤去、辺野古新基地建設阻止など反戦平和/反基地の前進をたたかおう。岩国基地反対闘争を秋の現地で推進しよう。コロナ情勢と対決し、工夫して、労働者人民、すなわち搾取され差別抑圧される多くの人びとの連帯と団結を進め、社会をかえ、解放をかちとっていこう、などとアピール。

大阪の被爆2世。今日の広島平和式典、被爆者を除外し、慰霊だ、という。とんでもない。安倍一人くるのにすごい警備人員。核兵器禁止条約を締約しない日本。過去を振り返って、二度と誤りを繰り返さないことが重要だ。今日の情勢には、誤りが繰り返されているのではないか。自分は日の丸君が代の式典に反対し、処分された。「おかしいけど、やられている。抗議の声をあげない」など、厳しい状況。1930年代から、声をあげることを許さない状況が作られ、戦争となった。声を上げ続けること大事。毎年、ここで連帯していく。

関西の仲間。京都では、関生労組弾圧の裁判闘争と抗議デモが今日行われ、重なりました。ここに来る時、京丹後米軍Xバンドレーダー基地反対の仲間といっしょだった。多くの演劇関係者が被爆で亡くなったので、と広島に来たそうです。いま、原爆資料館を見ています。原爆、被爆者、原発事故から教訓を捉えること、大事。今年、朝鮮戦争から70年が経つ。このなかで、米軍は、原爆投下を計画した。世界中で反対の声が上がり署名が取られ、原爆使用を断念させた。再び朝鮮戦争の緊張が続こうとしています。戦争を阻止し、岩国基地強化反対、米軍撤去を求めていきましょう。

被爆三世。慰霊については、政治的メッセージなくても、十分に政治的。支配の一環だ。トランプが核実験を偉業と演説したことについて、根底から批判する。福祉のために、科学がある。だが人殺しの戦争のために、科学があるわけではないのだ。

山口連帯ユニオン。中小未組織の労働者の権利拡大をすすめ、反戦・地域共闘を展開しています。具体的には、岩国基地に反対し、上関原発の阻止を闘うなどです。名護市辺野古の新基地建設に反対し、闘っていきます。現在の巨額な軍事費は、新型コロナ・ウィルスの対策や、労働者の休業補償、医療福祉へと、転換すべきです。

山口障害者解放センター。コロナに勝てない状況。仲間が来れない。コロナ対策で、2週間、しばられる。介護の制限。外出の制限。でも、わたしは、この青空式典に来ました。反戦反核被爆者解放!原爆なしにむけ、たたかいましょう。

憲法を生かす会・山口。安倍の憲法破壊、がまんできない。人類は、コロナ、核、環境破壊の脅威と向き合っている。希望をもちましょう。たたかいは必ず勝利できる。平和憲法をいかそう。歴史の主体は、私たちだ。ともにがんばろう!

最後に、スローガンを確認し、広島青空式典は終えていきました。

反戦反核反原発、被爆者解放、アジア人民連帯をたたかおう!

関連情報

» トリニティ核実験75周年に関する大統領メッセージに抗議し、撤回を求める(PDFファイル・約268KB)

» <韓国からの連帯メッセージ>核発電と核兵器廃棄闘争に立ち上がろう!(PDFファイル・約159KB)

» 全国被爆二世団体連絡協議会の平野克博事務局長からのメッセージ(PDFファイル・約109KB)


2020年8月6日広島青空式典・その1

2020年8月6日広島青空式典・その2

2020年8月6日広島青空式典・その3

2020年8月6日広島青空式典・その4

2020年8月6日広島青空式典・その5

2020年8月6日広島青空式典・その6

2020年8月6日広島青空式典・その7

2020年8月6日広島青空式典・その8

2020年8月6日広島青空式典・その9

2020年8月6日広島青空式典・その10

2020年8月6日広島青空式典・その11

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