アジア共同行動・日本連絡会議

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日本連絡会議ニュース

 

 

 

放射能汚染水の海洋投棄に反対する日韓共同声明


福島原発事故の放射能汚染水がこの夏にも海洋投棄されようとしています。福島沖をはじめ、周辺の魚介類や環境、人びとへの放射能被曝を拡大する、許しがたい犯罪であり蛮行です。絶対に許してはなりません。

AWC韓国委員会と韓国民衆団体・個人がAWC日本連に関係する諸団体・個人ともに、日韓共同の抗議声明を発しました。

6月26日には、東京・経産省前と韓国で共同の抗議行動も取り組まれました。抗議声明などを掲載します。

原発反対、汚染水の海洋投棄阻止、そして核兵器廃絶をもとめ、アジア太平洋地域の反戦、反核、反基地、反差別、反貧困の国際共同行動をたゆまず、進めましょう。

(以下、声明文)


福島原発放射能汚染水の海洋投棄を絶対に阻止しよう 日韓共同記者会見文

○ 福島原発の放射能汚染水の海洋投棄の時が迫っている。日本政府と東京電力は、国際社会と日本国民の抗議を無視し、6月12日に福島原発放射能汚染水の海洋投棄のための設備の試運転を強行した。東京電力は、約2週間の試運転を経て、今夏に汚染水の放出を強行する計画だ。

福島原発放射能汚染水の海洋投棄は、日本政府が2021年4月13日に決定。東京電力が同年12月21日「福島第一原子力発電所特定原子力施設に係る実施計画変更認可申請書」を提出し、2022年7月22日に日本の原子力規制委員会が最終的に認可した。

○ これは無責任で非道な決定だ。日韓両国の民衆は、日本政府が強行している海洋投棄の決定を座視することはできない。本日の記者会見は、両国の民衆の断固として厳正な反対の立場を日韓両国政府と国際社会に伝え、全面的な闘争に突入することを決意する場である。

○ 福島原発の放射能汚染水は安全ではない!

日本政府は一貫して「安全だ」と主張しているが、それは嘘であることが明らかになった。太平洋地域17ヵ国のPIF(太平洋諸島フォーラム)の科学者たちが福島放射能汚染水を検討した結果は、残酷で衝撃的だ。米国など多くの国の核工学者でさえ憂慮している。

福島原発の敷地内に保管している高毒性の放射能汚染水は、多核種除去設備(ALPS)での処理を経たにもかかわらず、そのうち70%に基準値以上の放射性物質が含まれているという。このうち6,500トンの汚染水は、骨に吸着して白血病と骨髄癌を起こす高毒性の放射性物質であるストロンチウム90が基準値の約2万倍も含まれていることがわかった。ストロンチウム90の半減期は28.78年で、核兵器が爆発した時に生じる放射能塵に含まれる物質で、チェルノブイリに多くあり、セシウム137と同様に非常に危険だ。

日本政府によれば、2023年現在、残っていると「推定」される核種は1千種余りから210種程度で、そのうち意味ある核種として64種を選び、うち31種を基準値以内に希釈して海に捨てるという計画だ。福島事故の放射能汚染水には、人体にとって致命的なセシウム137、ストロンチウム90、トリチウム、プルトニウムなどの多くの放射性核種が含まれており、日本政府と東電は正確な放射性物質の正体をつかめなかった。その上、日本政府が除外するというトリチウムの半減期は12.5年、炭素-14の場合は半減期が5,730年だ。炭素-14は福島の核事故で発見された新しい核種で、実際に測定だけで2年ほどかかる。

核種の種類がいくつあるかさえ不正確な上に、タンクを全て調査したわけではないため、正確なデータもない。汚染水の正体さえ正確にわからない状態で、何をろ過し、何を希釈するというのか。

日本政府は海洋投棄の期間を30~40年と発表したが、事故が起きた3基の原発内で溶けた核燃料の量は900トン余りだという。計画通り毎日10キロずつ残骸を除去できるとしても、200年以上かかる。2021年から始まるとされたがれき除去作業(解体作業)は事故後10年経っても手がつけられず、2021年から2024年に再び延期された。全てが日本政府の計画通りに進んでいないのに、汚染水を急いで目の前から片付けようとする理由は何か。原発の致命的な問題を満天下にさらけ出した現場を消し去ろうとしているのか。

○ 日本が属するG7は、帝国主義の本性を露わにした!

岸田文雄首相は3月9日、福島核事故12年を前に「福島第1原発の廃炉と汚染水処理は、福島の復興を実現するためには決して先送りできない課題」と述べ、日韓首脳会談では水産物の輸入禁止解除に言及した。

G7とIAEA(国際原子力機構)は、日本の汚染水海洋投棄を支持している。IAEAは最終報告書の発表を目前に控えており、前回の中間報告書では、東京電力が汚染水サンプルから放射性核種を測定・分析した方法は適切だと評価している。米国、日本、英国、フランス、ドイツ、イタリア、カナダで構成されたG7は、5月に声明を出し、IAEAの独立的検証を支持すると述べた。

IAEA(国際原子力機構)は、世界の核振興の総本山だ。世界の列強国がこの機構を唯一の国際的検証機関として公認し、福島放射能汚染水の海洋投棄を事実上容認したことは、歴史の鉄槌を受けるべきだ。

G7は、ドイツとイタリアを除いた5ヵ国が世界10位内の核大国であり、7ヵ国とも経済大国だ。イタリアとドイツはそれぞれ1987年と2023年に脱核を実現したが、米国の戦術核を保有しているのが実情だ。帝国主義の本性と覇権による国際秩序は、一部の脱核決定を軽く飛び越え、エネルギー安保と平和を守ることを口実に、核の振興を謳歌している。原発に対する意見は違っても、彼らの核カルテルと経済カルテルは強固だ。

○ 核を終わらせよう!

現在の韓国の政権与党と尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は、脱核に反対し、核エネルギーの有用性を説いてきた。さらに尹錫悦大統領は、大統領選挙の当時、「福島原発は爆発したわけではないので放射能は流出しなかった」という暴言を吐き、世論の非難を浴びた。6月15日、韓国政府は、政府ソウル庁舎別館で福島原発汚染水放出に関するブリーフィングを行った。ストロンチウムの検出値は、日本の排出基準である1ℓ当たり30ベクレル(30Bq, L)の14,433倍、韓国の排出基準である1ℓあたり20ベクレル(20Bq, L)の21,650倍に該当するのは事実」だが、「日本側は、このような汚染水が基準値を満たすまでALPSで浄化し、希釈してから放出すると言った」ので問題ないというのだ。そして「福島第1原発の汚染水放出を通じて排出されるトリチウムは、健康に影響を及ぼさないと思う」と述べた。同時に「科学的に処理されない放出には反対する」という。

今、各国の科学者がALPSの効能と東電の検証結果に対して信頼しがたいと述べている。東京電力・日本政府・IAEAが出したデータは不十分で、質問に適切に答えられないのに、「問題ない」という結論ありきだからだ。不公正、不透明、一方的な意見によって決定された。安全性は立証されておらず、多くの専門家と絶対多数の国民は、安全でないと確認された時にはもう取り返しがつかない核と放射能の致命的な危険性を指摘している。

日本政府は、直ちに福島放射能汚染水海洋投棄計画を撤回せよ。韓国政府と日本を含むG7そしてIAEAは、汚染水を適当にごまかして海の中に投棄するつもりでなければ、全面的かつ綿密な調査と検証を始めなければならない。被害がないという偽善とウソでこの問題を覆い隠すのではなく、まともに検証し、きちんと記録して被害を最小化するよう努力しなければならない。時間がかかるなら、タンクをもっと建てるべきだ。

汚染水の海洋投棄は、戦争よりも致命的な犯罪だ。絶対に起きてはならないことだ。

今、私たちがなすべきことは、福島核事故の痕跡を、海洋投棄という犯罪行為で消し去るのではなく、最も安全な方法で隔離・保管する方法を模索することだ。何よりも「核の平和的利用」と呼ばれ振興していた原発を終わらせ、日本と韓国を含む全世界が、核兵器同様の原発と核兵器の廃棄を宣言しなければならない。

私たちは、全世界の平和と、核の終息を促し、福島原発放射能汚染水の海洋投棄を決死阻止するために闘う。

2023年6月26日

<韓国: 団体賛同>
江原生命平和祈禱会, 気候変動地球人, キム・ヨンギュン財団, 労働党生態平和委員会, 労働者の歴史ハンネ(訳注:大河), 緑色党脱核委員会, 非正規労働者の家クルチャム(訳注:熟睡), 非正規職のない社会づくり, 非正規職もうやめよう共同闘争, 三陟(サムチョク)核発電所反対闘争委員会、旭硝子非正規職支部, 霊光(ヨングァン)核発電所安全性確保のための共同行動, 盈徳(ヨンドク)核発電所反対汎国民連帯, 月城(ウォルソン)原発隣接地域移住対策委員会, イ・スガプ先生精神継承事業会, 人権運動ネットワークパラム, 仁川サラム連帯, 脱核慶尚南道市民行動, 脱核釜山市民連帯, 土地難民連帯, 投機資本監視センター, 平等労働者会, 浦項(ポハン)市民団体連帯会議, 核から安全に暮らしたい蔚珍(ウルチン)の人々, 現場実践社会変革労働者戦線, 洪川(ホンチョン)郡プンチョン里揚水発電所建設反対委員会, 老年アルバイト労組(準), AWC韓国委員会

<日本: 団体賛同>(36団体)
若狭の原発を考える会, 連帯ユニオン近畿地方本部(執行委員長 垣沼陽輔), 連帯ユニオン関西地区生コン支部(執行委員長 湯川裕司), 連帯ユニオン近畿地区トラック支部(執行委員長 広瀬英司), 連帯ユニオン関西ゼネラル支部(執行委員長 色見勝徳), 愛知連帯ユニオン(代表 元座 毅), 連帯ユニオン滋賀ブロック, 連帯ユニオン京津ブロック, 連帯ユニオン奈良ブロック, 連帯ユニオン和歌山ブロック, 連帯ユニオン大阪Aブロック, 連帯ユニオン大阪Bブロック, 連帯ユニオン大阪Cブロック, 連帯ユニオン神戸ブロック, 連帯ユニオン三田ブロック, 連帯ユニオン播但ブロック, アジア共同行動(AWC)日本連絡会議, アジア共同行動・京都, はんかく・女塾, 原発いらね!ふくしま女と仲間たち, 原発いらない金曜日 in 郡山, 市民立法「チェルノブイリ法日本版」をつくる郡山の会, 「大間とわたしたち・未来につながる会」(代表 野村保子), 福島診療所建設委員会(渡辺 馨、福島市), 労働者共闘, 戦争に反対し、アジアの人々と共に行動する会(PAL), 311原発いらない福島実行委員会, 憲法を活かす市民の会・やまぐち, 連帯労組・やまぐち, 山口被爆二世の会, AWC山口, 8・6-9・6連続行動実行委員会, とめよう原発!!関西ネットワーク, STOP原子力★関電包囲行動, 放射能汚染水放出に反対する北区の会, 経産省前テントひろば

<日本: 個人賛同>(24名)
迫田英文(AWC首都圏会員), 木原壮林, 大谷良太(AWC会員), 上里恵子(原発はごめんだヒロシマ市民の会), 大原洋子(「さよなら原発」ステッカーの会), 蜂屋 幹(AWC首都圏), 佐藤保(経産省前テントひろば), 渡壁牧人82歳(いのち未来会員), 郷田みほ(市民立法「チェルノブイリ法日本版」をつくる郡山の会), 橋田秀美(若狭の原発を考える会), 中沢浩二(STOP原子力★関電包囲行動), 駒井高之(憲法を生かす京都の会・事務局長), 강민주(AWC Youth), 白井美喜子(アイ女性会議・京都), 永谷ゆき子(アジア共同行動日本連事務局長), 瀧川順朗(若狭の原発を考える会), 高槻民枝(AWC首都圏), 久保清隆(PAL), 吉田明生(京都脱原発原告団、事務局長), 吉水律子, 木戸惠子(若狭の原発を考える会), 小木曽茂子(さようなら柏崎刈羽原発プロジェクト), 山野敏之(東京北区 憲法を生かす北区市民の会 事務局長), 木村雅英

以上

関連資料

» 福島原発放射能汚染水の海洋投棄を絶対に阻止しよう 日韓共同記者会見文(PDFファイル・約424KB)

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