ソマリア沖派兵に抗議する対防衛省行動抗議文

       

 

 

 

 

抗議文

 

内閣総理大臣  麻生太郎 殿

防衛大臣    浜田靖一 殿

 

きたる三月十四日、海上自衛隊の「さざなみ」と「さみだれ」の二護衛艦が哨戒ヘリ二機、特別機動船二隻を搭載し、海上保安官八名と護衛艦自衛員約四百名を乗せ、ソマリア沖アデン湾へむけて出撃する。その理由は「海賊」対策と言われている。自衛隊法の海上警備行動で出動する。同時に武器使用基準を拡大する「海賊新法」の制定が策動されている。今回のソマリア沖の自衛隊出動は、自衛隊出動に関する国会承認等、これまでの文民統制手続きがまったく無い。これは政府と防衛省の独断そのものである。民主主義の一切が無いのだ。そして自衛隊海外派遣の後に、武器使用基準を緩和し、武力行使を拡大する「海賊新法」を制定するというのだ。まさに、なし崩し的な戦争出動であり、その拡大を強行したかつての日本軍国主義を再び繰り返す、許しがたい違法行為である。私たちは、かつて、日本軍国主義のアジア侵略戦争によって、アジア人民約二千万人以上を虐殺し、国内でも約三百十万人以上を殺戮し、広島・長崎の原爆被害を受けるなど、強盗戦争に動員されてしまった。その痛苦な反省から、二度と軍隊を持たない、戦争をしない、核の廃絶をめざす、と誓ってきたはずである。今回のソマリア沖自衛隊派兵は、明らかに現憲法の平和的生存権と主権在民を根本から破壊し、否定する暴挙である。海外権益のために軍隊を出動し武力行使し、戦争のできる国づくりを進めるソマリア沖自衛隊派兵は、紛れもなく九条改悪攻撃なのである。

私たちは、このソマリア沖への海自護衛艦の海外出兵に断固反対する。ソマリア沖自衛隊派兵を中止し、同時に、米軍など多国籍軍のアフガニスタン戦争やイラク戦争を支える海自インド洋給油活動を即刻中断せよ。海外派兵した自衛隊を総撤収せよ。加えて、「グアム移転協定」などの米軍再編・日米軍事一体化は絶対に許されない。現地の住民と一緒に、沖縄の辺野古新基地・高江ヘリパッドの建設阻止、岩国基地大強化阻止・愛宕山米軍住宅化絶対反対、米原子力空母横須賀母港化など神奈川の基地強化反対などを推進することはきわめて重要である。私たちは、アジア各地の民衆と連帯し、各地の反戦平和運動とともに日米軍事同盟廃棄と米軍基地撤去をめざし、本当の平和的生存権を拡大し強化し、勝ち取っていくものである。

2009年3月5日

アジア共同行動日本連絡会議

東京都港区新橋5-17-7 小林ビル2階 全国一般労働組合全国協議会気付

京都府宇治市広野町西裏99-14 パール第一ビル3階 自立労働組合連合気付

 

   

 

 

 

 

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