韓国拘束労働者からの手紙

       第4号

    2008年1月29日

    毎週火曜日発行

 

 

 

 

日本の進歩的労働者の同志の皆さんへ

 

同志の皆さん、お元気ですか!

いつでも一ミリの誤差もなく正直に流れていく歳月の中で、春夏秋冬を刑務所で一回過ごした民主労総の労働者、朴鍾基(パク・チョンギ)が、同志の皆さんに熱い連帯のご挨拶を送ります。

思ってもいなかった日本の労働者の同志たちから連帯と激励の手紙を受け取り、どれほど感激し、ありがたかったか知れません。ありがとうございます。

実際のところコリア(韓国)の労働の現実は、世界的に例を見ないほど複雑で多岐にわたっており、労働者の進むべき道と成すべき仕事がたくさんあります。労働者の生活の質を改善し、古い悪習を廃止するための闘争はもちろんのこと、世界唯一の分断国家の人民として、コリア統一にも関与して一生懸命に活動しなくてはならず、いまだ形式的民主主義に留まっている政治状況に身を投じて社会を進歩させるための先頭に立つことなど、とうていすべて語りつくすことのできない多くの課題のまえに、一般の労働者が国際連帯という普遍主義を貫徹することに立ち上がることは簡単なことではありません。そうだとしても尊敬する日本の労働者同志たちの連帯の手紙を受け取ってみると、実際、恥ずかしい気持ちが先立ちました。いくら自分の問題が切迫していて火急の問題になっているとしても、すべての労働者は一つだという国際普遍主義は進歩主義者にとって最優先的に考慮されねばならず、大原則として従わねばならないからです。そのような点で日本の労働者たちは進歩イデオロギーの大義を屈せず守っていく模範的事例だといえるでしょうし、コリアの労働者たちが学び、感謝せねばならないと思います。

数千年のあいだの韓日(コリア-ジャパン)間の関係交流の歴史をひも解いて見れば近代の不幸だった瞬間を除けば、世界のどこにも遜色のない、それこそ地上でもっとも近い隣接国らしく親密な友誼と連帯を結んできました。特に相互のプロレタリア階級間のたいへん親しい友愛は世界的羨望を呼びおこすに十分なものです。

このような歴史的経験と友情を土台として、将来、両国の労働者たちが先頭に立って、両国の懸案と問題に対して力を合わせて対応し、緊密に協力していくならば、労働階級の連帯を越えて東北アジア共同体建設にも大きな一翼を担うだろうと確信します。たとえいまだ両国に共に内在している政治現況の保守性と民族的特殊主義(閉鎖性)によって多くの障害にぶつかっておりますが、両国の進歩的労働者たちが先導して積極的な活動をするならば、あっという間にこの壁が崩れるほかはないでしょう。

ときどき聞こえてくる両国間の摩擦と、理解心のない事態にも、両国の労働者たちは忍耐をもって毅然として理性的に対処し、わずかの揺らぎもなく熱い連帯と友情を持続することを誓います。

尊敬する日本の労働者の同志たちも労働解放とコリアの統一、ひいては東北アジアの統合に寄与してくださることを確信しています。

顔も名前も存じませんが、遠くから慰労と連帯の手紙を送ってくださったことにもう一度深く感謝もうしあげます。

同志達の無窮のご発展とご健康を祈ります。

ともにいる韓日(コリア+ジャパン)労働者、がんばろう!ファイト!

 

晋州矯導所にて

2007年10月 

民主労総 運輸労働者 朴鍾基(パク・チョンギ)拝

 

   

 

 

 

 

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