【声明】在特会による朝鮮学校襲撃を許さない!

       

 

 

 

 

【声明】  在特会による朝鮮学校襲撃を許さない!

                             アジア共同行動・京都

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12月4日(金)午後、「在日特権を許さない市民の会」(在特会)が「朝鮮学校によって不法占拠されてきた公園を奪還する」と称して、京都朝鮮第一初級学校に隣接する勧進橋児童公園を占拠しました。そして、朝鮮学校生徒と地域住民がともに使ってきたサッカーのゴールポストを倒し、朝礼台を投げ捨て、配線を切断してスピーカーを取り外すという暴挙を行いました。さらに彼らは、朝鮮学校正門におしかけ、大音量のマイクで朝鮮学校とその保護者・生徒たち、そして在日朝鮮人を口をきわめて罵倒し、「門を開けろ」と叫んで校内に押し入ろうとまでしました。この日は、京都の三つの朝鮮初級学校と滋賀の初級学校の高学年の生徒たちが校内で交流会を行っており、低学年の生徒たちは授業を受けていました。1時間にわたって暴力団そのものの口調で、聞くに耐えない差別暴言を浴びせかけられた生徒たちの恐怖と心の傷、保護者や先生方の子供たちを守ってやれなかったという悔しさと怒りは想像に余りあるものです。私たちは、このような在特会による朝鮮学校への襲撃を満身の怒りをこめて弾劾します。

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在特会はこの間、意図的に在日朝鮮人が多く住む地域で在日朝鮮人を敵視する集会やデモを行い、12月20日にはウトロでのデモまで強行しようとしています。それは、本質的に在日朝鮮人への襲撃という性格を持つものです。さらに彼らは、日本軍性奴隷とされたアジア各国・地域の女性たちへの日本政府の謝罪と賠償を要求するさまざまな取り組み、地方議会での決議に対して執拗に攻撃をくり返してきました。これらの動きを通して、彼らは在日朝鮮人および移民・滞日外国人に対する差別と排外主義を煽りたて、日本社会を排外主義で染め上げ、大久保の自衛隊基地の前で「(ウトロの住民を)銃撃してください」と叫んだように、第二の朝鮮人大虐殺をすらつくりだそうとしてきました。そして、彼らはついに朝鮮学校、在日朝鮮人への直接的な暴力的襲撃にまで踏みだしたのです。

私たちは、このような排外主義集団・在特会を絶対に許さないことを彼らに突きつけ、大衆運動の力で在日朝鮮人への襲撃を許さないたたかいに、日本人の主体的責任において取り組んでいかねばならないと決意しています。関西においては、この間の在特会や「主権回復を目指す会」などの排外主義集団とたたかってきたさまざまな労働組合、市民団体・個人の結集によって、「反排外主義行動ネットワーク・関西」が結成されました。私たちは、このネットワークを発展させ、在特会とのたたかいをさらに大きく広げていきたいと思います。

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同時に今回の事態は、このような在特会を生みだし、彼らの在日朝鮮人への排外主義的襲撃を許容してきた日本社会の変革を私たち日本人にあらためて迫る事態でした。歴代の日本政府、とりわけ安倍政権以降の政権は、かつての日本のアジア植民地支配と侵略戦争を歪曲・正当化し、朝鮮民主主義人民共和国への排外主義的反発を煽りたて、日本の戦争国家化を推進してきました。このもとで、日本社会において在日朝鮮人への差別と蔑視、在日朝鮮人に対しては何をしてもかまわないとする排外主義的土壌が強まってきました。在特会は、このような日本の支配階級の別働隊としての役割をはたしているのであり、日本社会の排外主義的土壌のなかから成長してきたものです。そしていま、世界的な金融危機・同時不況のもとで、失業と不安定雇用、貧困を強いられている青年層の一部が、そのやり場のない不安と憤りを在日朝鮮人に向け、在特会のような排外主義運動に引き付けられていくという危険な徴候も生みだされてきています。

在特会による在日朝鮮人への襲撃を許さないたたかいは、このような日本社会の変革をめざす努力としっかりと結びつけていく必要があります。在日朝鮮人の民族的諸権利と生活を擁護するための連帯と支援に取り組み、朝鮮民主主義人民共和国への制裁の全面的な解除、かつての植民地支配と侵略戦争の謝罪にもとづく日朝国交正常化に向けてたたかい、日本の戦争国家化と対決するたたかいに日本の広範な労働者・市民、とりわけ失業と不安定雇用、貧困を強いられている青年たちを結集させるために全力をあげていかねばならないと思います。

排外主義に対抗しようとする私たちの旗印は国際主義です。民族と国境を越えて、在日朝鮮人の仲間たちそしてアジアの仲間たちに連帯し、ともにたたかうことを通してこそ、在特会のような排外主義集団を孤立させ、排外主義が蔓延する日本社会を変革していくことができます。在日朝鮮人およびすべての移民・滞日外国人がその民族的諸権利と尊厳を尊重され、ともに生きることができる共生社会へと、日本社会をぜひとも変革していこうではありませんか。

私たちアジア共同行動・京都は、この5年間にわたって在日朝鮮人の仲間たち、そして日本人の仲間たちとともに、「東アジアの平和と朝鮮半島の自主的平和統一をめざす京都ヒューマンネット」(にっこりネット)を結成し、在日朝鮮人と日本人の共同のたたかいを進めてきました。このようなたたかいに、さらに多くの日本人の仲間のご参加を呼びかけていきたいと思います。

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最後に、朝鮮学校を支える会・京滋の呼びかけに応え、恐怖と心の傷を負った朝鮮学校の生徒たちへの激励の手紙などの送付、12月22日の「朝鮮学校への攻撃を許さない!12・22緊急集会」(午後7時開始 会場・京都会館会議場)への総結集を呼びかけます。そして、1月や2月に再度の朝鮮学校への襲撃を行うと予告する在特会と対決し、二度と朝鮮学校への襲撃を許さないたたかいに、ともに全力で取り組んでいきたいと思います。

                                   2009年12月12日

 

   

 

 

 

 

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