在日フィリピン大使館に提出した

ゲリー・クリストバル氏殺害に対する抗議文

       

 

 

 

 

抗議文

 

グロリア.マカパガル.アロヨ 

フィリピン共和国大統領殿

 

わたしたちは、反戦、米軍基地撤去、人権、そして労働者民衆の権利・生活の改善をアジア規模で推進する運動団体である。

さる3月10日、南タガログ地方の労働運動のリーダーである、ゲリー・クリストバル氏が殺害された。私たちはこの殺人事件に強く抗議する。ゲリー・クリストバル氏は、日系企業のEMI・ヤザキで労働組合の委員長を行い、カビテ地域労働者連帯の役員を行ってきた。かれは、フィリピンの労働者・人民の民主的権利や生活の向上に尽くし、フィリピン社会と地域の正義と発展をになってきた。すばらしい労働運動のリーダーであった。2006年4月28日、2007年2月9日、二度、かれは悪徳警察官などから銃撃され、暗殺攻撃を受けた。ヤザキ工場やカビテ地域の労働者の利益を代表したゲリー・クリストバル氏と利害対立し、かれを憎悪する者たちの仕業であった。すなわち、民主的で戦闘的な労働組合を敵視するヤザキ工場の経営者や、腐敗した悪徳警官・軍関係者が、彼への攻撃を行ったのだ。

わたしたちは、ゲリー・クリストバル氏殺害の公明正大な真相究明と責任者の処罰、そして彼の家族など関係者へ謝罪し補償するために、貴政府の迅速な政策を求める。同時に、労働者人民運動のリーダーへの超法規的虐殺事件が再発しない政策を、貴政府に強く要求する。

アロヨ大統領の政府のもとで、政治的虐殺・強制失踪の事件が多発している。労働運動、農民運動、学生運動、合法左翼政党、ジャーナリスト、教会関係者など、さまざまな人民運動のリーダー・活動家の犠牲者は、千名をこえた。令状無しでの軍・警察による拉致や拘束・拷問などの人権侵害事件では、数千名が被害に遭っている。

国連人権委員会のアイルストン報告は、超法規的殺害事件について、軍・警察の関与をはっきりと暴露した。国際的な人権団体や社会団体は、貴政府のもとでの、人民運動リーダー・活動家への超法規的殺害、拉致・拘束・拷問という人権侵害事態をつよく非難し、警告している。一刻も早く、貴政府は超法規的殺害を止める政策を口約束だけで無く、実際に行うべきである。

政治的殺害を即刻やめよ!

 

2008年3月21日

アジア共同行動日本連絡会議

東京都港区新橋5−17−7 小林ビル2階 全国一般労働組合全国協議会気付

京都府宇治市広野町西浦99-14 第一パールビル3階 自立労働組合連合気付

 

   

 

 

 

 

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